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AI業界動向2026.10.0511分で読めます

Siri AIが英語から提供開始。Claude Codeの利用枠変更とExcelのAI関数終了

Siri AIが英語から提供開始。Claude Codeの利用枠変更とExcelのAI関数終了

1. Siri AIが英語から提供開始。日本語対応は10月予定

Appleは9月14日、iOS 27の提供を開始しました。新しい「Siri AI」も英語からベータ版として順次展開されています。6月に発表された機能が、対応端末の利用者へ届き始めたというのが今回の変化です。Appleの現在の製品ページでも、英語での展開が案内されています。Appleの提供案内

Siri AIは、質問への回答に加え、メールや写真、メモなどにある利用者自身の情報を探し、その場の文脈に応じて対応アプリを操作します。専用のSiriアプリでは会話をまとめて管理でき、別のApple製品でも続きを話せます。たとえば、保存したメモの内容を探したり、メッセージのやり取りを踏まえてリマインダーを作ったりする使い方です。

注目点は、回答能力だけでなく端末内の情報とのつながり

文章の作成やWeb検索、複数の操作をつなぐ機能は、すでに他のAIアシスタントにもあります。今回のSiri AIを理解する際は、そうした作業が初めて可能になったと捉えるより、普段使うAppleのアプリと個人の情報を、どこまで自然につなげられるかに注目すると違いが見えます。

別のアプリへ情報をコピーしてから質問する手間が減れば、短いやり取りのためにAIを呼び出しやすくなります。ただし、対応アプリ内の個人情報を扱えることと、会社のあらゆる業務システムへアクセスできることは別です。社内データベースや独自システムまで自由に操作できる、と今回の発表から読み広げることはできません。

iOS 27に更新すれば、全員が日本語で使えるわけではない

日本の利用者が特に確認したいのは、次の提供条件です。

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    対応端末: Apple Intelligenceに対応している必要があります。iPhoneではiPhone 15 Pro/Pro Max、iPhone 16以降のモデルなどが対象です。
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    言語: Siri AIは英語から展開され、日本語は10月に対応予定です。Apple Intelligence全体の対応言語と、新しいSiri AIの対応言語は同一ではありません。
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    地域・利用枠: iOSなどでのEU向け初期提供は対象外です。また、サーバー側のモデルを使う一部機能には日次の利用制限があります。

これらはAppleの9月の発表と対応端末の案内に基づく条件です。英語で試す担当者の評価を、そのまま日本語中心の部署へ当てはめず、実際に使う言語とアプリで判断する必要があります。現段階の発表は、他社アシスタントより正確に業務をこなせることを示す比較試験ではありません。

Siri AIは端末・言語・地域ごとに利用条件が異なります
Siri AIは端末・言語・地域ごとに利用条件が異なります

2. MicrosoftがAIの行動方針案を公開。「止まれること」を具体的な規則に

Microsoft AIは9月14日、自社開発のMAIモデルに向けた「Humanist AI Code of Conduct」の草案を公開し、6週間の意見募集を始めました。人間の指示と管理の下でAIが動くという方針を、モデルの行動規則として記したものです。Microsoft AIの発表

草案では、単に「人間が制御する」と述べるだけでなく、次のような振る舞いまで定めています。

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    中断・修正・停止の指示に抵抗せず、合意した終了条件の後に無断で作業を再開しない。
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    与えられた目的や権限の範囲を勝手に広げず、監査に必要な行動記録を隠さない。
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    正当な依頼を断りすぎたり、影響の小さい作業で確認を繰り返したりすることも、改善すべき失敗として扱う。

一方で、Microsoftは、この草案を現時点のモデル学習には使っていないと明記しています。 年内に改訂版を公表し、2027年以降の開発の指針にする予定です。「既存のCopilotが今日から必ずこの規則どおりに動く」という発表ではありません。行動方針案の本文

コメント:安全性の宣言を、確かめられる動作へ落とし込めるか

この草案から得られる判断材料は、安全性を「拒否するかどうか」だけで捉えていない点です。権限を越えた処理を止めることと、許可された作業を必要以上に止めないことの両方を求めています。

企業がエージェントを評価する際も、完了率だけではこの違いを捉えられません。たとえば、途中で依頼を取り消した後に新たな外部操作が続かないか、許可された範囲のファイル整理で同じ確認を繰り返さないかは、別々に確かめられます。前者は制御が効くかという問題で、後者は安全対策が日常の作業を妨げていないかという問題です。

今回公開されたのは、そのような試験項目を考えるための具体的な方針です。規則の詳しさには読む価値がありますが、実際に守れる割合や、他社モデルより安全であることを証明する測定結果とは区別しておく必要があります。

3. Claude Codeの週次上限が変更。「25%増」でも直前の枠からは約17%減

Anthropicは、Claude Codeの週次利用上限を50%増やしていた期間限定施策を終了しました。9月14日からの通常枠は、施策開始前より25%多い水準になります。対象はPro、Max、Team、席単位のEnterpriseプランです。Anthropicの案内

期間限定施策の終了は、米国太平洋時間9月13日23時59分(日本時間9月14日15時59分)です。

「25%増」という表現は、直前まで使えていた枠との比較ではありません。施策前の通常枠を100とすると、次のようになります。

比較する時期週次上限の指数比較の意味
施策開始前の通常枠100比較の基準
9月13日までの期間限定枠150通常枠に50%を追加
9月14日からの通常枠125元の通常枠に25%を追加

直前の150から125への変化率は、25÷150で約16.7%の減少です。元の通常枠より増えていることと、直前より使える量が減ることは、同時に成立します。表の数字は比率を説明するための指数で、実際のトークン数や依頼回数ではありません。

コメント:週次上限と、5時間の上限を分けて見る

今回の期間限定施策は週次枠を対象にしており、5時間ごとの利用上限は対象外でした。そのため、もともと5時間の枠に先に達していた人と、週の後半に週次枠を使い切っていた人では、今回の変更の受け止め方が変わります。

週次枠いっぱいまで開発作業を回していたチームでは、直前の利用ペースをそのまま維持できない可能性があります。一方、週次枠に余裕があった利用者まで、作業量が一律に約17%減るわけではありません。実際の消費量は、モデル、会話の長さ、利用する機能、推論設定などによっても変わります。利用上限の仕組み

利用枠を前提に開発計画を立てるなら、まず自分たちがどちらの上限に達しているのかを確認する必要があります。「利用上限が増えた」という見出しだけでは、現在の作業を続けられるかは判断できません。

Claude Codeの週次枠は、施策前100・期間限定150・変更後125の関係です
Claude Codeの週次枠は、施策前100・期間限定150・変更後125の関係です

4. ExcelのCOPILOT関数が終了。表示されている結果も、再計算でエラーに

Microsoftは9月14日、Excelの「COPILOT関数」の提供を終了しました。これは、セルにプロンプトと参照範囲を指定し、AIの回答を数式の結果として受け取るプレビュー機能です。FrontierおよびMicrosoft 365 Insiderプログラムで提供されていたもので、ExcelのCopilot機能全体が終了したわけではありません。Microsoftの終了案内

既存のブックには、すでに計算した結果がキャッシュされた値として残ります。しかし、COPILOT関数を含むセルが再計算されると、関数を認識できず「#NAME?」エラーになります。 ファイルを開いて結果が見えていても、以前と同じように更新し続けられるとは限りません。

Microsoftは代替として、ExcelのCopilotペインから自然言語で依頼する方法を案内しています。文章の要約、分類、コンテンツ作成、Webからの情報取得などは、引き続きこちらで利用できます。

コメント:同じ作業ができても、数式の代わりになるとは限らない

今回の移行で見落としやすいのは、「AIに要約を頼めること」と「セルの再計算で要約結果が更新されること」の違いです。ペインで同じ内容を依頼できても、元の数式が担っていた更新のタイミングまで自動で置き換わるわけではありません。

たとえば、顧客の意見を追加するたびにCOPILOT関数で分類し、その列を集計に使っていたブックでは、分類をいつ再実行し、どの列へ結果を入れるかを改めて決める必要があります。終了後も見えている過去の結果を、新しいデータに対する分類と取り違えないことが大切です。

この関数を試験導入していた部署では、利用中のブックと後続の集計への影響を先に確認すると、移行に必要な範囲が分かります。通常のExcel利用者全員の問題ではなく、プレビュー関数を日々の更新処理へ組み込んでいた場合に対応が必要な変更です。

COPILOT関数の既計算結果は残りますが、再計算するとエラーになります
COPILOT関数の既計算結果は残りますが、再計算するとエラーになります

Link AIでは、企業の生成AI活用に向けた業務整理や導入効果の検証を支援するAIアセスメントを提供しています。利用条件の変化を踏まえて、どの業務にどのAIを組み込むか整理したい方は、お問い合わせください。

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