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GPT-6.1 Solの性能と費用を比較。dotsとChatGPT Spaceの提供範囲も確認

GPT-6.1 Solの性能と費用を比較。dotsとChatGPT Spaceの提供範囲も確認

OpenAIは9月29日のDevDayで、GPT-6.1 Sol、継続的に作業するエージェント「dots」、共同編集の場となる「ChatGPT Space」を発表しました。Solは既存の仕事をどれだけ安く、確実に処理できるかが焦点です。一方、dotsとSpaceは、AIとの会話や作業結果を継続して使うための機能です。それぞれ、性能の数字と実際の提供条件を分けて見る必要があります。

1. GPT-6.1 Sol:Astraに近い評価を、低い実行費用で

前のSolから何が伸び、どこには差が残るのか

GPT-6.1 Solは、APIとChatGPT Work、Codexで提供が始まりました。ChatGPT側の対象はPlus、Pro、Business、Enterprise、Eduです。通常のChatで選ぶモデルとしての提供とは区別されています。OpenAIの発表

独立評価機関Artificial AnalysisのIntelligence Index v4.3.2では、前モデルのGPT-6 Solが48だったのに対し、GPT-6.1 Solは52。GPT-6 Astraの53に近づきました。ただし、Claude Opus 5.5の58、Sonnet 5.5の56には届いていません。

モデル評価時の設定総合指数1課題あたりの費用
GPT-6 Solmax48$1.05
GPT-6.1 Solmax52$0.72
GPT-6 Astramax53$3.26
Claude Sonnet 5.5Adaptive Reasoning・Max Effort・Default Fallback56$7.60
Claude Opus 5.5Adaptive Reasoning・Max Effort・Default Fallback58$5.98

出典:GPT-6 Sol、GPT-6.1 Sol、Astra、Sonnet、Opus。指数は同じ版ですが、推論設定やフォールバックの条件は表のとおり異なります。費用は同指数に含まれる課題の加重平均で、すべての業務の平均単価ではありません。指数52は「正答率52%」という意味でもありません。

伸びた分野も具体的です。Artificial Analysisは、旧Solに対する改善として、端末操作・コーディングを測るTerminal-Bench 4.0で12ポイント、専門的な文書の読み取りを測るGDP.pdfで6ポイントの上昇を報告しています。一方、知識業務を測るAA-Briefcaseでは、分析の質などが改善しても、見せ方の評価はやや下がりました。総合点の上昇が、すべての能力の改善を意味するわけではありません。 Artificial Analysisの分析

SolとAstraの総合指数と課題あたり費用。Artificial Analysisの同じ評価版による比較
SolとAstraの総合指数と課題あたり費用。Artificial Analysisの同じ評価版による比較

コメント:「安いAstra」と決めつけず、品質差を許容できる仕事を探す

今回の更新で注目したいのは、Astraとの指数差が1ポイントに縮まりながら、同じ評価での課題あたり費用が4分の1未満になっている点です。最高点を狙う選択と、一定の品質を低い費用で繰り返し得る選択が、はっきり分かれます。

APIの標準料金は100万トークンあたり入力2ドル、出力10ドルで、旧Solと同額です。キャッシュ済み入力は0.10ドルに下がりました。ただし、27.2万トークンを超える入力では長文向けの料金が適用されます。料金表の単価と、推論や再試行を含めた1件の処理費用は同じではありません。APIのモデル仕様・料金

利用者の初期報告も一様ではありません。ある開発者は、ブラウザーを滑らかに動かすようSolに依頼したところ、すりガラス風の表示効果まで削除され、Astraで戻したと報告しています。別の開発者は、Astraで改善途中だった処理の遅延を、Solでさらに減らせたと報告しました。後者はAstraの作業を引き継いだ結果であり、同じ初期状態からの比較ではありません。どちらも個人の自己報告で、再現試験ではない点に留意が必要です。表示効果を失った報告、遅延を改善した報告

この違いから学べるのは、成果の判定条件を具体的にして比較する必要性です。たとえば画面の高速化なら、速度だけでなく「既存の表示や操作を保っているか」まで合格条件に含めます。その条件を満たすまでの再試行や修正を加えてもSolが安く済むなら、切り替える理由になります。平均点が近いというだけで、Astraを使っていた仕事を一括で置き換えられるとは限りません。

2. dots:新モデルではなく、作業を継続するためのエージェント

自分専用のクラウド環境で、文脈を引き継ぐ

OpenAIが同日発表したdotsは、GPT-6 Astraを使うエージェントです。自分専用のクラウド上のコンピューターやブラウザーを持ち、接続したアプリを利用します。ChatGPTだけでなくSlackやMicrosoft Teamsからもやり取りし、継続する目標や作業の文脈を引き継ぐ設計です。

利用者が依頼した作業を進めるほか、手が空いている間に関連情報を調べ、次の行動を提案する機能もあります。ただし、この自発的な調査は接続アプリの読み取りに限定され、メッセージ送信やアプリの編集、ブラウザー・コンピューターの操作を行うものではありません。dotsの発表

提供対象主な条件
Pro段階提供。開始時点ではEEA・スイス・英国を除く
Business PremiumChatGPTの対応地域で段階提供
Enterpriseベータ提供。管理者による有効化が必要

日本はProの除外地域には含まれませんが、対象プランでも全アカウントに同時に届くわけではありません。ローカルのコンピューターへのアクセスも初期状態では無効です。利用枠には導入時の特別条件があるため、「常時稼働=無制限の定額利用」とは捉えない方がよいでしょう。提供条件と利用方法

dotsが自発的に情報を調べる動作と、依頼を受けて実行する作業の違い
dotsが自発的に情報を調べる動作と、依頼を受けて実行する作業の違い

コメント:価値は「何でもできる」ことより、引き継ぎの少なさにある

ブラウザーの操作や複数アプリを使う仕事は、既存のエージェントでも行われてきました。dotsで初めて可能になった仕事として説明するのは適切ではありません。今回の製品で見るべき点は、継続する目標と作業環境を持ち、別の場で話しかけても文脈を引き継ぐ仕組みです。

たとえば週次の案件確認を任せる場合、毎回資料を渡して一から説明するのか、前回の確認内容を踏まえて変更点を追えるのかで、利用者が準備に使う時間は変わります。dotsの継続性が役立つとすれば、この引き継ぎの部分です。ただし、前の判断を覚えていることと、今もその判断が正しいことは別です。古い方針を引きずらず、変更された条件を取り込めるかは、実際の運用で確認する必要があります。

また、自発的な読み取りと、依頼に基づく実行は分けて理解できます。情報を探して提案する範囲を広げながら、外部への送信などは許可や承認のルールに沿って扱う設計です。常時動くという紹介だけで、すべての操作を無断で進める製品だと判断する必要はありません。現時点では、長期利用による引き継ぎ負担の削減を測った独立検証までは確認できず、効果の大きさはこれからの評価になります。

3. ChatGPT Space:会話の成果を、共同で編集するページへ

共同編集は始まるが、自動更新などはまだ予定

ChatGPT Spaceは、従来のLibraryに代わり、作成したページやファイルをまとめる場所です。ページを同僚とリアルタイムに編集し、コメントやAIへの依頼を通じて内容を直せます。個人の会話で作った文書を渡して終わるのではなく、同じ成果物に人とAIが手を入れる機能です。Spaceの製品紹介

対象はPro、Business、Enterprise。Webとデスクトップでページを作成・編集できますが、モバイルは閲覧や共有が中心です。スライド・表計算の共同編集は今後の提供予定です。また、製品紹介には更新され続けるページという構想が示されているものの、ヘルプでは**「Keep updated」による自動更新は開始時点で未提供**と説明されています。共同編集と自動更新を、すでに一式そろった機能として扱うのは早計です。開始時点の提供範囲

参照元のファイルの権限と、共有ページにコピー・要約した内容の公開範囲の違い
参照元のファイルの権限と、共有ページにコピー・要約した内容の公開範囲の違い

コメント:共有するのは、元のファイルだけでなく「そこから取り出した内容」

Spaceで実務上押さえたいのは、リンク先の権限と、ページに書かれた情報の共有範囲の違いです。別の場所にあるファイルへリンクを置くだけなら、そのファイルのアクセス権は維持されます。一方、内容をコピーしたりAIが要約したりして共有ページに書けば、元のファイルを開けない人にも、その文章は見えます。Spaceの公式ガイド

たとえば部門長だけが読める原価資料を使い、広く共有する案件ページに利益率の説明を作る場合を考えます。参照元の資料を非公開のままにしていても、要約に具体的な原価が入れば、その数字はページの閲覧者へ伝わります。これは「元資料への権限が守られているから、要約も同じ範囲にしか見えない」とは言えない例です。

共同編集を使う価値は、同僚が同じ文書に修正や根拠を残し、AIへの追加依頼もその内容に沿って行える点にあります。その便利さを生かすには、共有前に文章そのものを確認し、誰が読むページなのかに合わせて情報を整理する必要があります。既存の文書共有でも必要だった確認ですが、AIが複数の資料を短時間でまとめるときほど、参照元と出力先を分けて考えることが大切になります。


Link AIでは、企業の生成AI活用に向けた業務整理や導入効果の検証を支援する「AIアセスメント」を提供しています。モデルの比較方法や、エージェントに任せる範囲を具体化したい方は、お問い合わせください。

TAGSAIニュースOpenAIGPT-6.1 SolAIエージェント
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